ストレッチを行う上で大切にしておきたいポイントのひとつに、その仕組みを理解するということがあります。ただなんとなく伸ばすのではなく、ストレッチごとの姿勢や意識するべき筋肉をしっかりと理解することでストレッチの効果はグンと上がります。ストレッチの効果をグンと上げるために、その仕組みをきちんと理解し正しく筋肉を伸ばしていきましょう。
まずストレッチとは、それぞれの筋肉の持つ働きの反対の動作を行うことで狙った筋肉を伸ばすということです。
少しわかりにくいと思うので大腿四頭筋(ももの前側の筋肉)のストレッチで説明すると、大腿四頭筋は膝を伸ばす動き(膝関節の伸展)と脚を前に振り上げる動き(股関節の屈曲)を担っています。この反対の動きになるのは、膝を曲げる動きと脚を後ろに振り上げる動きになります。なので、大腿四頭筋のストレッチの際には、かかとをお尻に近づけ手で足首付近を掴み少し後ろに引き上げるような姿勢でのストレッチになります。お腹の筋肉を伸ばすのであれば、トレーニングにおける腹筋の動きと反対になるように、背中を反らすようにしてお腹を伸ばします。
これらが筋肉の持つ反対の動作です。筋肉の持つ動きの役割を理解することでより狙った筋肉を効果的に伸ばすことができます。
それに加えて、筋肉を伸ばす裏側で筋肉が縮んでいるということも意識することが大切です。例えば背中を伸ばそうと上半身を前傾させると、背中の筋肉は伸びる半面、お腹の筋肉は縮んでいます。言い換えると、お腹の筋肉を縮めることで背中の筋肉を伸ばしているとも言えます。
もしストレッチをしているときに狙った筋肉の伸びをあまり感じることができない場合、裏側に位置する筋肉の筋力が不足しているためにうまく伸ばせない可能性があります。この場合は筋力を向上させることが大切になってきますが、それ以外に他力に頼るという方法があります。他力というのはつまり、誰かに手伝ってもらうということです。どうしても一人では満足に伸ばせない場合は、パーソナルストレッチを行えるトレーナーなどにお願いし、手伝ってもらいながら伸ばしていくというのもひとつの方法です。
以上のことを踏まえてストレッチを行い、柔軟性のあるカラダを手に入れていきましょう。