家にあるピアノを、どうすれば良いか悩んだことはありませんか?子どもの頃の思い出等が詰まっていると、今現在使っていなくても、なかなか手放せないといったケースもあります。しかし場所や老朽化などの問題で、いつかは処分といった問題に直面することになるでしょう。この記事では、売却してピアノを手放すにあたり、後悔しないために知っておきたいことを紹介します。
ピアノを売るメリットとデメリット
売りに出すメリットとデメリットには、どのようなものがあるでしょうか。
メリット① 部屋が広くなる
ピアノは基本的に大きくて場所を取るので、売却すれば部屋の広さを感じることが出来ます。今まで置けなかった物が置けるようになる等、効率的な活用が見込めます。
平均的なピアノのサイズは、幅が150センチ前後、奥行きは65センチ前後くらいです。その分のスペースを空けることが出来れば、タンスやベッドといった家具を置くことも可能です。
メリット② 近所に住んでいる方への配慮が不要になる
ピアノは弾いていると大きな音が出やすいので、近隣住民の方の配慮が必要になることがあります。
マンションやアパートだけで無く、一軒家であっても住宅が密集している地域だと、騒音トラブルに発展することも少なくありません。
所有していても、近所の迷惑になるからと使うのを控えている人も多く、結果的に売却した方が良いケースもあるのです。
メリット③ 高額買取してもらえる可能性がある
実際に業者にチェックしてもらうまで何とも言えないですが、思った以上に高く買い取ってもらえることもあります。
20年以上前の形式であっても高額買い取りになるケースもあるので、古いからといって、必ずしも安い価格になるとは限らないのです。
デメリット① 弾きたいと思っても弾けない
一度売ってしまうと、後で弾きたいと思っても弾くことが出来ません。
ピアノは基本的に高価な物が多く、置くための場所を再び作らないといけないので、新しく買い直すというのは金銭的にも労力的にも大変と言えます。
まだ弾きたいと思うかどうか、売却する前に一度考えておくと良いでしょう。
デメリット② 後悔する可能性もある
子どもの頃によく使っていた、両親からのプレゼントで貰った、という思い出が詰まっている物だと、売るべきかどうか悩む方も多いと思います。
思い出の品を手放しても良いのか、という気持ちになるのはピアノを売る時のあるあると言えるでしょう。
そういった時は、使用頻度や購入年数によって決めるのも手です。使う頻度が週に1回以上であれば、売らずに所有していた方が良いでしょう。逆に、年に一度も使わないという場合だと、売却した方が良いと言えます。
購入年数で考える場合は、購入後10年以内の場合は所有した方が良いです。30年以上経っている場合は、売却することをオススメします。
査定時に確認しておきたいポイント
査定してもらうにあたり、どのような点を確認しておく必要があるでしょうか。
査定に必要な情報をチェックする
査定に必要な情報は、ピアノの外観で分かる物が殆どです。
グランドピアノなのか、アップライトピアノなのか、メーカー名(鍵盤フタを開いた部分に書かれています)は何なのかといった情報が重要になります。
他にもモデル名や製造番号(ピアノ天板を開いた部分に書かれています)、ペダルの数なども事前に把握しておくと良いでしょう。
マイナス査定になりそうな部分を少なくする
事前にピアノの状態を確認しておくと、マイナス査定になる部分を減らすことが出来るので、買い取り価格のアップに繋がります。場所ごとに、確認すべきポイントを紹介します。
- 塗装面
最も目立つ部分ですので、優先的に掃除をすると良いです。
表面にホコリが付いている時は、ピアノ用の柔らかい布や羽毛を使って拭き取りましょう。
種類によっては、鏡面仕上げをしているタイプもあります。塗装面の乱反射を鏡面反射にする、表面加工の技術の一つです。鏡面仕上げが施されている場合は、専用の溶剤を使いましょう。車と同じく、ピアノにも専用のワックスがあります。
全てのピアノに共通する事ですが、最後の仕上げには専用の布を使うようにしましょう。タオルや雑巾などを使うと、表面を傷つけてしまう可能性もあります。
- 鍵盤の部分
鍵盤には指紋や汚れが多く付着していますので、柔らかい布などを使って、丁寧に拭き取りましょう。
汚れが目立つ場合は、一度水拭きをするのがオススメです。水やせっけん水で濡らした布を固く絞ってから拭き、その後に乾いた布で拭き取ります。
鍵盤の場合は塗装面と異なり、溶剤を使うとひび割れを起こす可能性があるので、使わないようにして下さい。
ピアノの白い鍵盤部分専用のクリーナーもあります。査定前に可能な限り綺麗にしたいという方は、使ってみてはいかがでしょうか。
- ペダル部分
ペダルにもくすみや汚れが付きやすいです。ペダルの錆や変色を除去するためのコンパウンドを使うと、光沢感が出て、綺麗な状態にすることが出来ます。
ちなみに、ペダルに使うコンパウンドは、浅い傷であればピアノの塗装面に使用することが可能です。
- 付属品
ついつい見落としがちですが、付属品も買い取り価格を決めるための重要なポイントです。
買った時の付属品は、全て揃っているのがベストです。
特に椅子はピアノに合ったデザインになっていることが多く、重要です。他にも、カバーや鍵盤に被せる布、ナットなど全て揃っていれば、査定でマイナスになることはありません。
調律に関しては、事前に行う必要はありません。買い取り業者側で調律師に依頼するので、査定前に自身で調律すると、無駄な費用がかかってしまいます。
買い取り業者の選び方に注意する
大多数は適正な値段で買い取ってくれる良心的な業者ですが、たまに悪徳業者と呼ばれる買い取り業者も存在します。最初は高い価格を提示したにも関わらず、後で文句を付けて結果的に低い価格になる、といったトラブルが実際に起きました。内容によっては、国民生活センターに情報が寄せられることもあります。
他の事例では、引き取り前に出張費がかかることを伝えなかったにも関わらず。引き取り当日に出張費を請求された、というケースがあります。
価格が付くピアノであるにも関わらず、価値が無いと言い張って無料で引き取ろうとするケースもありました。
悪徳業者かどうか見抜く簡単な方法は、会社のホームページをチェックする事です。会社情報が詳しく示されていれば、良い業者である可能性が高いと言えるでしょう。
他には、古物商許可申請を行っているかどうかで判断することも可能です。古物商許可には、身分証明証や誓約書、法人登記事項証明書の提出が義務化されています。許可を得ていない業者の場合は、怪しんだ方が良いでしょう。
古物商許可を得ているかどうかは、ホームページの下の方にある「○○県公安委員会許可 第30110〇〇〇」といった記載で確認することが出来ます。
まとめ
ピアノを売る時には、様々な準備をすることが大切です。古いタイプであっても、査定前に綺麗にしておくことで、予想以上に高く買い取ってもらえる可能性があります。悪徳業者を回避するために、事前に優良な買い取り業者を調べておくことも欠かせません。売った後に後悔しないためにも、売却を検討している方は、この記事で紹介したことを、ぜひ参考にしてみて下さい。